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電子工作 tips 02-1“アクリルパネルの製作 加工編”




 最近私が自作オーディオ機器のフロントパネルに使っている、背面塗装タイプの アクリルパネル製作の方法を紹介します。このパネルは光沢があって、中々好みです。 同じようなものは、自作PC用ケースなどで見かけます。

 1ページ目はアクリルの加工です。

材料


 これが、材料になるアクリル板です。多くのホームセンターで入手が可能です。 私が使っているのは、透明で一番薄い2mm厚のものですが、好みに応じて色々な カラーが揃っています。アクリルの加工は割と手間がかかり、失敗すると割れて しまう事もあります。

罫書き


 まず最初に罫書きを行います。大抵のアクリル板には保護シールが張られているので、 その上に描いていきます。シャープペンを使うと書き込みも修正も簡単です。円を描く のには、製図用のテンプレートがあると便利です。ドリルで穴を開ける場所には、 あらかじめ罫書き針や千枚通しのような、先のとがったものでくぼみをつけておきます。

穴あけ

 私は材料を切り出すより先に、穴を開けます。なぜなら穴あけ作業の方が、 アクリル板を割ってしまう事が多く、先にやっておくほうが割ってしまったときの ダメージが減る(やり直しが楽)からです。
 穴あけの方法としては、まず罫書き針等で作ったくぼみを、ドリルで拡張して行きます。 このとき、急いであけようとすると、割れてしまう事があります。これを防ぐには ハンドドリルを使うか、電気ドリルのスピードをパワーコントローラなどで落として 行います。また上から押し付ける力も弱めにし、固定はバイスなどを使ってしっかり行います。
 

 穴を開けた後です。小さな穴はこれで完了ですが、大きな穴はまだ開けきれてません。 これは穴径が大きいほど、ドリルだけで開けるのは難しいためで、私の技術、工具では φ6mmぐらいが限度です。
 

 そこで登場するのが、テーパーリーマーです。これを使ってドリルで開けた穴を、 拡張して行きます。うまく行くか行かないかは、ドリルで開けた穴の良し悪しに かかっています。正確な位置に穴が出来ていればいいのですが、ずれているとそのずれが 結構仕上がりに響いてきます。ドリルで開けた穴がずれてしまっていた場合、 ヤスリなどで穴を修正してからリーマーを使うと良いです。
 

 やはり多少はずれやゆがみが生じますから、最後はヤスリをかけて形を整えます。

切断

 穴が開いたら、切断に移ります。アクリルカッターが良く使われますが、 私はアルミ用鋸や、ピラニアソーなど、刃の厚さが薄い鋸をオススメします。 こっちのほうが切断面もきれいで、失敗も少ないです。ここで重要なのは固定です。 しっかりとバイスではさむ事で、直線性は大きく改善します。

完成

 最後にサイズを確認して加工は完了です。次に塗装に移ります。


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